計装アンプの周波数応答(AD622編).

交流電流測定のためのシャント抵抗の電圧降下測定. 計装アンプAD622を使用

この計測結果は事例に固有の現象を含んでいる可能性があります.詳しくはデータシートを参照してください.

カレントソース・シンクなどで一定電流を流す場合,または電圧制御で電流をモニターしたい場合がある.
ここでは,安価な(←主観ではなくデータシートにそう書いてある)計装アンプAD622を用いた交流電流の計測回路です. 実際には,この回路の後に全波整流・平滑化回路・A/Dが続くが,省略.
特に,どのくらいの周波数まで使えるかのテストです.

ファンクションジェネレータから出力した5Vp-pの正弦波の周波数を変えて,低抵抗体を通過させ,両端の電圧差(=1x電流値)を計装アンプで増幅,アンプから出てくる波形をオシロスコープで観測.
回路図はこんな感じ. 出力が開放だともちろん電流が流れない=電位差ゼロなので,計測する際にはLOADに抵抗をつなぐ.1kΩとか.
例えば,LOADに10mAの電流が流れると抵抗の両端には10mVの電位差が発生,アンプで100倍に増幅するので,1000mV=1Vが出力されるはずである.
ia-circuit.png

ゲインはRGの抵抗1本で簡単に設定できる.ここではRG=510Ωとして,100倍に設定.もちろん,これを変えると結果も変わるので注意.
オシロスコープはテクトロのなんとか.

計測結果

黄色が入力側の電圧波形,青が出力波形.
横軸の時間は,適宜変更している.
1K-10kHz,ほとんど変化なし.

1K.png

5K.png

10K.png

20kHzあたりで,若干位相が遅れ始め,振幅も減少しています.(青い線)

20K.png

50kHzでは,あきらかに位相が遅れ,振幅が10%程度,減少していますが,何とか正弦波形状を保っています.

50K.png

80kHzでは,波形が崩れ始めています.このあたりになると,正確な電流センシングができそうにありません.

80K.png

90k-100kHzでは,完全に波形が崩れています.

90K.png

100K.png


結論

この回路はせいぜい10kHz位まで.周波数を上げたい場合は,もっと高速なアンプを使いましょう.